49日

題名からすると、冠婚葬祭か何かで出てくるような単語ですが、れっきとした韓国ドラマの原題です。日本語の題名は、「私の期限は49日」となっています。さすがに、韓国の原題のままだと、オドロオドロした怪奇ものの類になって、せっかくのラブストーリーが台無しになってしまうと担当者は思ったのか、はたまた、ドラマの内容を見て、もっと日本語で相応しい題名があると思って、つけたのかわかりませんが、題名から何となく、ドラマの内容がわかってしまいます。

韓国は、一応儒教の国ですが、仏教も盛んで、その仏教の中で、49日という現世と来世のターニングポイントに焦点を当てて、男女の葛藤を描く、ラブストーリーに仕立てたのにはビックリします。最近の若い人は、韓国の伝統的な祭礼の儀式を守っていくのが大変なので、キリスト教に改宗する家族が増えていると聞きますが、このドラマを見て、仏教もいいなと思った韓国人も多いのではないでしょうか。

余談ですが、人は亡くなってから、7日ごとに、閻魔大王の裁きがあり、49日目に、極楽浄土に行けるかどうか、判定がくだされるというのが、一般的な仏教の教えなようです。この49日の法要の時に、納骨を行う場合が多いということです。

ドラマの内容については、ネタバレになってしまうので、ここでは細かいことは言いませんが、「死神」が死神でなくて、「スケジューラー」という、何ともこの21世紀のIT社会にマッチした名前になっているのと、自分が蘇るためには、3つの約束を守りながら、本物の「涙」を、「3粒」集めなければならない。その本物の「涙」って、表面上だけでない、本物の愛にねざした「涙」なんて、そう簡単に手に入らない。まして、親族は、除かれるとなると、赤の他人が、「涙」を流してくれるものだろうか。自分に当てはめた場合、考えさせられる作品です。