アン・ソンギ

この俳優の名前を知らない韓国人はいないでしょう。

例えが悪いかもしれないけど、日本で例えたら、あの葛飾柴又で有名な「フーテンの寅さん」こと車寅次郎役を「男はつらいよ」シリーズで演じ続けた、渥美清になると思います。

韓国人でお年寄りが最近のK-POPのアイドルグループの名前はわかっても、メンバーの名前がわからなくても、アン・ソンギの名前は知っていると言われています。

1952年1月1日にソウルで生まれたアン・ソンギは、すでに還暦を過ぎ、円熟期を迎えて久しいです。

アン・ソンギは、他の俳優、女優たちとは違って、韓国外国語大学のベトナム語学科を卒業しています。大学で演技を学んだわけではありません。5歳の時に「黄金列車」で子役としてデビューしていたので、大学で演技を勉強するつもりは無かったようです。

韓国で有名なキム・キドク監督の映画で、第54回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(監督賞)を受賞したことでも知られている、「サマリヤ」の脇役のオファーをある理由から断ったことでも知られている。この「サマリア」という映画、いわゆる援助交際をテーマとした映画で、アン・ソンギは、その中で、援助交際をしている少女の父親役で、援助交際を知って激怒して、娘を殺してしまう役がオファーされた。アン・ソンギは、台本を読んで即座にオファーを断ったと言われています。

「韓国人の父親が娘を殺すことは韓国の文化的にありえない」

それだけアン・ソンギは、韓国、韓国の文化を大切にしています。

確かに、中には、お金のためか、娘を殺す父親は、韓国に限らず、世界中どこにでもいると思います。アン・ソンギは、特に、韓国には、そういった父親がいて欲しくはない、見たくないとの思いが強いのかもしれません。