スッチョッ

韓国語で、「スッチョッ」とは、スプーンとお箸のこと。

スプーンは、韓国語で、「スッカラ」、お箸は、「チョッカラ」といいます。

韓国では、何年か前に、法律的に日本の割り箸を食堂で使用することは禁じられています。
環境破壊とゴミが出るのを防ぐためだそうです。

もともと、韓国のお箸は、鉄製、銀製の重たいお箸ですが、場所によっては、
頼めば、法律違反を承知の上で、日本の割り箸を出してくれる親切な食堂もあります。

初めて韓国に行った時、初めて、この鉄製のお箸を握ったら、落としてしまいました。
重過ぎて、おかずを挟むどころか、持つことができませんでした。
今では、問題なく日本のお箸と同じように扱うことはできますが、最初は、韓国料理を
食べるのに、フォークを頼もうかと思ったくらいです。

このチョッカラ、古くは、王宮での毒殺による暗殺が横行していた頃、
日本でいう「お毒見」役の代わりに、人間の身体に悪い毒が入っていたら反応する銀を
食器に使用して、食事が安全かどうか見極めていたそうです。

実際、食器の色が変わっていたので、食事をとらず、命拾いした王族もいました。

現代では、「お毒見」のために使用しているとは思いませんが、古くからの伝統を
守って、韓国の食堂だけでなく、家庭でも、この銀製の食器を使用しているところが
多いです。
多くの食堂で使用している食器は、鉄製だと思います。

チョッカラは、キムチなどのはさむおかずを食べる際に使用します。
スッカラは、スープやご飯を食べる際に使用します。
最近の若い人は、チョッカラでご飯を食べる人も多いです。

韓国人は、よく食器を持って食べない。持って食べるのはマナーが悪いといいますが、
韓国の食堂に行くと、食器を持って、ご飯をチョッカラで食べている人をよく見かけます。

マナーも時代とともに変化するようです。