タッカンマリ

タッハンマリともいいます。

「タッ」とは「鶏」、「ハンマリ」は「一匹、一羽」という意味で、そのまま日本語に訳すと、「鶏一羽」となります。

その名のとおり、鶏まるまる一羽をお鍋でグツグツ煮た料理です。

鶏肉の中をくり抜いて、その中に、高麗人参、棗、糯米、その他もろもの食材を詰め込む、サムゲタンとは異なり、鍋の中に、デーンと、毛をむしられた鶏一匹煮込まれて提供されます。

鶏一羽使うのは一緒ですが、ただ煮ただけの料理があること自体不思議でした。
このタッカンマリのお店が結構、韓国の市場の中にあります。
市場のお店の人だけでなく、一般の買い物に来た人も、老若男女が、なぜか、ただの鶏一匹煮込んだ料理にお金を払って食べます。

タッカンマリの鶏以外の食材といえば、ネギ、ジャガイモ、トッ(韓国のお餅)で、スープは、鶏のダシなので、うすく塩味がついている程度です。
スープに、高麗人参や棗を入れて煮込んでいる場合が多いので、韓国の寒い冬には、もってこいの料理ですが、真夏には食べたくない料理です。

韓国の友人たちは、市場に行って、タッカンマリのお店を見つけると、「何で、お金を出してまで、鶏ごときを食べるかなぁ」と嘆いています。

ほとんどのお店で、大量のニンニクを使うので、味にくせはありますが、辛いものが好きな人には向かないでしょう。